では何を作ろうか?
前回の「農業を始めてみようか(2)」において、ざっくりと売上を調べてみたところ、20a程度の土地では、卸売価格レベルで温室を使って800万円程度であると想定されました。
もちろん、この数字の確実さはどの程度かということはありますが、頑張れば、およそ数百万円程度の売上を確保できるものと推定できます。もちろん、利益として手元に残る金額はずっと小さいと思われますが。
その際に、トマトやキュウリは価格変動も小さく、単位面積当たりの売上金額も比較的高いことがわかりましたが、そもそもこれらの作物は今回、想定している福島県で栽培できるものか、また、栽培しても市場へ出荷できる、つまり、出荷ルートがあるものなのでしょうか?
もちろん、どのような作物にしても温室などの施設や土壌などの改良によって栽培することは可能でしょうし、さほどの量でなければ独自に販売ルートを確保するなどによって工夫のしようはあるでしょうが、利益をあげるビジネスを想定する上で当初から不利な状況に立ち向かう必要もないですから。
というわけで、ベジ探サイトから、東京卸売市場における福島県の野菜の取扱高をいくつか調べてみました。
なぜ東京卸売市場なのか?といえば、福島県で栽培し福島県内へ出荷するという販売物流もあるかと思うのですが、より大きな市場への出荷の流れがあるのであれば新規参入者にとって参入のチャンスが増えるのでは?とも考えたためです。
出荷物流をどうするか、はいずれ、重要な問題になるかと思います。が、もし、JAなど通常の物流に乗せることが可能であれば、まず、トップラインである売上が確保できるかな、と。
まずは、キュウリ。2008年から2018年までの東京卸売市場での、各月、各県からの入荷高を平均して上位10県をグラフにしたものです。
次はトマト。
次はブロッコリ
次はピーマン
次はなす
冬野菜として大根
これらのグラフを見ればいろいろとわかります。
- 東京市場へは、埼玉、群馬、茨木などの近郊からと、寒冷な地域や温暖な地域などの遠隔地からの入荷が季節によりはっきり分かれている品目が多い
- 品目によって特定の県からの入荷量が大きい(特定の県の占有率が高い)ものがある
- 上記のような状況は、これまでの経緯から作られてきたものと想定される。(このような各県の生産出荷計画はJA中心で進められているのか?)
- 福島県はキュウリ、トマト、ブロッコリ、ピーマンにおいて入荷量が多い10県に入る。これらの品目は春や秋は関東近辺からの入荷が多いが、夏は福島など東北からの出荷が多くなっている。
今度は福島県の東京卸売取引市場におけるシェアをみてみます。(2018年)
ここからも福島県はキュウリ、ついでブロッコリ、トマトの夏季(6月から10月)におけるシェアが高く、特にキュウリの7月、8月のシェアは40%に届く勢いであることがわかります。
となれば・・・この3野菜(キュウリ、トマト、ブロッコリ)を中心に温室栽培を行い多回転作を行い、夏季は東京へ出荷し、冬季は地場へ流通などのビジネスモデルが一般的なのかな、という状況が見えてきました。
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