経営管理において、経営資源を調達・移動するとは?
経営資源を調達や移動といえば、ヒトの採用や異動を行ったり、モノの購買・調達を行ったり、銀行に融資を依頼したり、既存や新規の株主に出資を募ったりすることを意味します。
これらの業務は、通常であれは、それぞれが、人事部、購買調達部、財務部などといった異なる部署にて遂行されているのですが、ひとたび、経営層が、「ターゲット市場を変える」、「新規事業・製品を開拓する」、「サプライチェーンを再構築する」などの決断を下した場合、
- 既存の経営資源で実行可能であるかを評価し
- もし可能であれば、関係各部署に協力を仰ぎ、
- 経営資源の移動元に対するケアを行い、
- 既存資源だけでは実行が難しいのであれば、迅速に調達する
といった活動を組織横断的に実施する必要があります。
つまり、経営管理における経営資源の調達、移動とは、会社の定常業務ではない特定の目的に向かって、組織横断的に実行する、複数の経営資源の調達や移動ということです。
実際には、具体的な実務に関しては担当部署に多くの専門知識があるでしょうから、経営管理の役割は、
- 様々な調達や移動の優先順位をつけ、複数の現場担当部署が最適なステップで業務を行えるよう計画と随時判断を行う
- 常に不測の事態を想定し、対応策(PlanB)を準備しておく

ということになります。
さて、より具体的には、経営資源を動かす、とは、以下のアクションを意味します。
① 業務の流れ(業務プロセス)を変える/創る
② 業務の担当者(業務を実施するヒト)を変える/増やす(減らす)
③ 支店、営業所、店舗、工場、設備など(モノ)を変える/増やす(減らす)
④ 業務で作成する文書・帳票フォーマット(文書・情報)を変える・作成する
⑤ 業務をサポートする仕組み(システム、規則など)を変える
また、上記のアクションを実施するために、以下のアクションを実施する企業が多いでしょう。
⑥ 資金(カネ)の確保
⑦ “プロジェクト”の立上げとプロジェクト管理
- 上記のアクションを実行するには、営業、製造、人事労務、経理など現場の参画が不可欠です。しかし、現場にはルーチン業務があり、このようなアクションへの協力の優先度はどうしても低くなってしまいます。
- そこで、プロジェクトを組成し、現場要員の作業量をある程度確保します。
- なお、業種によって、新しい店舗の立上げや要員の確保などが、現場のルーチン業務として組み込まれている場合はプロジェクトを立ち上げる必要ありません。
⑧ 経営リスクの認識と請負
- 上記①から⑦のアクションは、例え業務の改善を目的としたものであっても、また、一時的にせよ、業務を混乱させる等の経営上のリスクが増加します。このリスクが顕在化した場合の影響範囲を想定し、このリスクを請け負う責任者と対策を定めておく必要があります。
繰り返しとなりますが、「経営資源を動かす」とは、経営判断された何らかの目的に向かって上記①から⑧のいずれか、或いは、すべてを実施することです。
また、これらのアクションは相互に連係しているため、迅速に効率的に遂行するためには、高い視点から様々なアクションを俯瞰することが不可欠です。例えば、業務のプロセスが何らかの事由で変更が難しい場合は、すぐさまヒトを増やすことを決断しなければならないでしょうし、そのためには大勢の人間が情報を共有できるITの仕組みを導入しなければならない、などです。
- 経営判断を迅速に遂行するためのアクションをヌケ漏れなく抽出すること
- 時々刻々変化する社内外の状況に応じて、抽出したアクションの優先順位付けを決断すること
- 現場のアクションの遂行を確認し、支援し続けること
上記3項目が、「経営資源を動かす」ために経営管理者が常に意識すべきこととなります。
当サイトでは、管理人が実施した事例をもとに、具体的な実施策を記します。
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