業務を改善する具体的なステップ
業務改善のステップ
業務を「改善」するといっても、(課題はいろいろあるにせよ)現状、動いている業務プロセスを「変更」することに変わりはありません。このようなプロセスの変更は、「改善」を意図したものであっても、企業活動にとっては大きなリスクであることを認識しておく必要があります。

このため、業務を改善することは、このリスクを抱えてもなお、実施したほうが合理的と思えるだけの「目的」がないと、「単なる経営のお遊び」となってしまいます。
「やってみなければわからない」「とりあえずやってみる」「やってみてから考える」…どれももっともらしく聞こえますが、このような言葉を耳にする際には、「業務を変える」ことは、現場にどれだけ多くの負担を強いることであるか、また、日々の企業活動の継続にどれだけリスクを及ぼすかを検討し、もしリスクが顕在化した場合の対処方法までを踏まえたものであるか、はなはだ疑問がある場合が多いように思われます。
以下に、私が業務を改善する際に実施しているステップを記します。
検討フェーズ
- 課題の明確化
- 改善の目的の明確化
- プロセス変更に伴うリスクの明確化
- リスクの受容に関する判断
実行フェーズ
- 業務プロセスのAsIsの可視化
- 業務課題の検討
- 業務プロセスのToBeの設計
- コストモデルと予測財務諸表の作成
- 経営管理指標の設計
- 別プロジェクトの組成
- パイロットプロジェクトの実施
- 説明会の実施
- 変更可否の判断基準を作成
- プロセス変更の指示
なお、それぞれのステップの詳細な説明はこちらのファイルに記しています。
各ステップの具体的な方策(検討フェーズ)
私が、これまでに実行した業務改善の検討フェーズの具体的な検討結果をこちらのファイルに記載します。
検討フェーズにおいて重要なことは、まず、課題をシンプルかつ具体的に捉えることです。
そして、この際、注意しなければならない点は、各人が認識できる課題は、それまでの業務経験や知識によって異なるということです。
例えば、請求書が発行できていない、支払が滞っている、とい分かりやすい問題であれば、誰もが課題として認識できるのですが、先ほどのファイルで下線をひいた課題、”会社に届く請求書債務の網羅性”だの、"営業活動の非効率"だの、”サービスレベルが低い”だのという問題は、各人がそれまでの業務経験や知識から、”こうあるべき”というイメージと比較して課題である、ということですから、各人によって認識できる課題が大きく違ってきます。
このため、検討フェーズにおいては、各自から出された課題から、その課題の後ろに各自がイメージしている”こうあるべきという姿”を統合し、課題の検討メンバー全員にて共有していくことが重要です。
詳細な”ToBe(=あるべき姿)”の設計は実行フェーズで実施しますので、このフェーズでは、うっすらと、こうあるべきというイメージを共有したうえで、「そのイメージの実現を目指すかどうか」、それを実現するためのリスクなども評価しながら、その課題は真に取り組むべき課題か否か、その優先順位を決定します。
課題の検討メンバーは?
業務プロセス改善の検討に必要なメンバーは、現場サイドと経営管理サイド双方の知識が必要になります。
経営管理者としては、双方から出される課題やこうあるべきというイメージに関する特徴を理解したうえで、双方が納得できるイメージを作りだす必要があります。
検討メンバ |
認識する課題の特徴 |
描くあるべき姿の特徴 |
歩み寄るには |
|---|---|---|---|
| 現場サイド |
業務処理の効率化(単位時間あたりにどれだけ作業を進められるか)に関連する課題認識が多い
日々の業務の効率化を阻む具体的且つ、比較的細かい課題が多い
自分たちではどうにもできない、前工程や後工程における課題が多い
客の要求、営業の要求などを聖域化することで、自分たちの業務を合理化しようとする場合が多い
|
自分の業務の改善だけでなく、自分の業務の川上や川下を含めて改善をイメージしている場合が多い
自分たちの業務処理量の限界を強い制約としてとらえることが多い
|
より経営の知見がある経営管理サイドが、現場の言葉、不安を理解し、歩み寄ることで、現状と連続した改善ステップを作成することが肝心。
現状からかけ離れた改善策を提示すれば、現場の感心は離れてしまう。 |
| 経営管理サイド |
業務の収益率(インプット量に対するアウトプット量)、成果物の品質に関連する課題認識が多い
業務プロセスの問題ではなく、各個人の問題と捉えたがる場合が多い
|
現場の業務処理量を考慮しない場合が多い
現状のヒトモノカネといった経営資源の制約を考えず、理想的な設計に偏る場合が多い
|
関連ページ
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